12月9日の研究会について

こんにちは。3年の秦です。

早いもので、今年の研究会も残すところわずか2回となりました。現代文学研究会は、その2回で映画を見て、2016年の締めと致しましょう! ということで、12月の9日と16日の研究会は、映画鑑賞会です。

鑑賞する作品は、「太陽を盗んだ男」(1979年公開)です。作品情報はーー

監督:長谷川和彦
脚本:長谷川和彦、レナード・シュナイダー
原作:レナード・シュナイダー
出演者:沢田研二菅原文太池上季実子北村和夫、ほか

です。

この作品について、以前、作家の津原泰水さんが、Twitterでこのように仰っていました。


映画というのはごった煮じゃないといけない、観た人たちの感想が似たり寄ったりじゃいけない、という信仰に近い想いが昔からある。その意味に於いて邦画では長谷川和彦の『太陽を盗んだ男』は完璧と云える。音楽も素晴しい。何度観たか。


僕も同感です。素晴らしい作品なのは間違いなく、しかし見る人によって全く異なる感想の生じる映画だと思います。その感想については、19日、見終わったあと、伝え合いましょう。

内容について、とやかくは申し上げません。ただ、ひとつだけ。「太陽」とは何のことでしょうか。井上ひさしの『父と暮らせば』では、何が太陽に喩えられていたでしょうか。これは、そのような問題を扱った作品でもあります。


当日の場所については、スクリーンのある、いつもとは別の教室を取っておくつもりです。具体的には、追ってご連絡致します。

では、お楽しみに!

11月18日の研究会報告

こんにちは、3年の秦です。25日は(そして12月2日も!)休会でしたから、暫くお会いしておりませんね。皆様お元気でしょうか。

私はこの土日、時間ができましたので、岡山の実家に帰省しておりました。すると、先日松野くんが「11月18日の研究会報告」に書いていた「デュアスロン」が近所で催されていて、これも何かの縁と思い、試しに参加してみました。

案の定、消耗する体力は並大抵のものではありませんでした。走っても走っても終りの見えない道、襲いかかる渇き・・・しかし、それ以上に、得るものも非常に大きかったです。沿道の人々から送られる声援に勇気づけられ、感じた絆。ゴールで待っていてくれた家族の姿に、思わず流してしまった涙。この達成感は、おそらく実際に参加しなければ分からないものでしょう。皆様も是非この冬、挑戦してみてはいかがでしょうか。

さて11月18日の研究会では、3年の松野くんが研究発表会プレ発表を行ない、村上龍限りなく透明に近いブルー』を、「身体性」という観点から論じました。

単に「文体が新しい」と押し付けるのではなく、どのような点が、なぜ「新しい」と言えるのか、充実した参考資料を基に、著者・村上龍自身が生きた青春の時代性への考察とともに説明されており、この作品を好きな人にも、嫌いな人にも、そしてまだ読んだことがない人にも、広く「届く」研究成果であると感じました。12月3日の本番への期待も、大です。松野くん、お疲れさまでした。

ところで松野くんも触れていましたが、『限りなく透明に近いブルー』視点人物の名前は「リュウ」。作者と同じ名前の登場人物の存在をどう考えるべきか・・・これはとても悩ましいところです。なぜならば、作中人物と作者を混同し、そこに書かれている内容のすべてを「真実」として受けとめてしまうのは、危険なことであるから・・・一例を挙げるならば、私がこの文章の最初の方に書いたデュアスロンの話はすべて嘘です。書き手の記述を鵜呑みにしてはなりません。

次回の研究会については、続報をお待ちください。お元気で! ではまた!

11月11日の研究会報告

こんにちは、三年の吉村です。

11月も早いものでもう半分が過ぎ、あっという間に年末です。つい最近まで街や商業施設にはハロウィンの飾り付けがされていたのに気づけばクリスマスのイルミネーションに姿を変えていました。寒さや日が落ちる速さなんかより、案外こういうことの方で季節の移り変わりを実感させられることもあったりします。

11月11日の研究会では三年の今浦さんがプレ発表を行いました。
重松清の「ナイフ」について、作中の引用や他作品との比較を交えて、作品に描かれている登場人物たちの「弱さ」に注目して論じていました。作品をテーマについて細かく分析した非常にわかりやすくまとまった発表で、質問や意見も多く出された有意義な研究会だったように思います。
今浦さん、お疲れ様でした。

そろそろマフラーや手袋といった防寒具が必要な季節になってきました。特に朝夕は気温が大きく下がりますので、皆さんも体調を崩さないようお気をつけください。かくいう私は昨日から喉が痛く、どうやら風邪を引いたようです。電車の中で口を開けて寝たのが悪かったかな笑
それでは、失礼いたします。