2022年12月20日研究会報告

 こんにちは、3年の田中です。後期研究発表が終わって一息つけるかと思いきや、提出期限が迫るレポートを書いたり、年明けの演習の準備をしたりと、まとまった休みがなく、勉強の日が続いています。年末も近いので、帰省の準備もあり、師走の忙しさを実感しています。

 

12月20日研究会報告

 2022年最後の研究会は、年が明けて一回目の研究会にて行われる、三条会の関さんをお招きしての講演会で扱われる、『近代能楽集』「班女」「道成寺」についての勉強会を行いました。

 読書会のように学年のグループごとに意見を出し合い、その後全体での意見交換という形で行いました。各作品に意見が出たのですが、全体での意見交換は、「班女」についてのものが多かったように思います。

 これまでの『近代能楽集』の四作品は、主に男女の関係が中心であったのに対して、「班女」は花子と実子の二人の女性の関係が中心にあることから、クィア・リーディングがいいのではないか、という意見や、実子について、画家という職に就いていることの意味や、欲望の三角形を当ててみるのはどうか、といった意見が出ました。また、これまでの関さんの講演会で鑑賞した劇を思い出し、小道具はどうするのだろうか、「道成寺」であれば巨大なタンスをどのように表現するのだろうか、といった意見も出ていました。

 

 次回の講演会で観させていただく作品は、「班女」と「道成寺」を融合させたものだ、と予告されていたこともあり、二作品の共通点や、登場人物の重なりなども指摘されていました。

 読むことと上演することの間に溝があることは、過去の講演会から感じていますが、どのようにいい意味で裏切られるのか、当日を楽しみにしたいと思います。

 

 また、今回の研究会には、2年生がお2人見学に来てくださいました。後期も折り返し、研究会の所属を決定する春が近づいていますので、ぜひまた見学に来ていただければと思います。もちろん、まだどの研究会もよく知らない、という2年生の人も、気軽に見学に来てくださいね!