5月25日の研究会報告

こんばんは。挨拶は「おはようございます」が一番好きです。神垣です。

美しい5月ももうすぐ終わってしまいます。初夏が終わる寂しさは、推しメンのアイドルが卒業してしまったそれと似ています。(生駒ちゃんお疲れさまでした)

25日は、乃木坂46の「乃木坂の詩(うた)」ではなく、乙一の「陽だまりのの詩(し)」を鑑賞しました。

病原菌によって人間が滅んだ世界での、伯父とロボットである少女のお話です。

心を持たないように設定された少女が、徐々に感情を覚え、人間らしくなっていきます。それに伴い文体も変化していくことが感想の中で指摘がありました。

ブレードランナー』との類似性や、十字架の描写からキリスト教的である、との意見もありました。

また、少女の成長していく一方で、伯父はどんどん死に近づいていきます。(実は伯父もロボットで、自分の死を看取らせるために少女を作ったのでした)

なぜ伯父は心を持たないようにプログラムしたロボットを作ったのか?(エディプスコンプレックスの指摘)

"「父」ではなく「伯父」である点"。"人間らしさとは何か?"や"人間の定義、ロボットの定義は?"など多くの議論に発展していきました。

そして、この小説のテーマである「死」を、ロボットはどう捉えているのか、人間とロボットにおける死の概念の差異は?という非常に興味深い内容が展開されました。

「ロボットが死ぬ」というのは、溶鉱炉に自ら沈んでいくイメージが強くありますが、少女に看取られながら、陽だまりのように穏やかな死もあります。病原菌なんかに負けないように日々の鍛錬に励もうと思います。

来週は四年生奥村先輩の卒論題目発表です。安部公房で『第四間氷期』です。

I'll be Back!(ではまた!)