1/31の研究会について

こんにちは!3年の塚原です。
遅くなりましたが、1月31日の研究会についての報告です。

今回は大江健三郎『死者の奢り』を読みました。

 水槽の中の死体を新しい水槽に入れ替えるという作業をしている様子が少し気味悪くまた、最後にはその作業自体が徒労であったという暗い話である。
 と要約が下手なため内容のよさが伝わらないかもしれませんが、考えさせられることも多く疑問点もありました。さらに、死体処理室の水槽というものがないのに、リアルに感じさせる大江健三郎の力はすごい。

疑問点
・水槽の水(茶色)→新しいアルコール(白濁)の意味
・死体を木材に例える描写が多い。
・文章が古い感じがしない
・モノとモノではないものの境目は
・時間の流れと死の関係
・女学生の心情の変化(子供を産みたくない→産む)
・アルコールの中の死体と羊水の中の子供が同列に置かれている
・前向きな時代に書かれた閉塞感(アメリカの影響を受けていた時代。後期作品との差が ある。)
・「なぜ、勉強しているのか」学問することにたいする問い

 個人的には、大江健三郎の言葉はあてにならないということが面白かったです。大江健三郎の考えていることがコロコロ変わるのだとしたら、それは何に影響されているものなのか知りたいと思いました。

では、今週は木曜にお願いいたします!